文豪とアルケミスト

ADVENTURE

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ミントン警部の捜査ファイル 道化師殺人事件 リバーヒルソフト

ロンドンの港町ブライトンを舞台にしたミステリーです。プレイヤーはミントン警部となって捜査をします。ミントン警部の姿は画面には映らず、声だけが聞こえるんですが、声が囁くような声でして、セクシーボイスですが聞き辛い‥。字幕なしなんで声優さんの声をよく聞いとかないといけないわけですが、だいたい声がよく聞き取れないのは決まってミントン警部でした。話し方のせいか性格もどこかボケーとした感じがする警部さんなので、ラストがああなのもしょうがないですかね。

事件はサーカス団で起こるんですが、サーカスの独特の楽しい雰囲気の中で殺人が起こると妙に不気味な感じがしました。

移動画面が3Dモデリングによるムービー映像なので、風景がリアルなんですよ。歩いている感覚がある移動画面でした。ブライトンの町がなかなか素敵で、歩くのが結構楽しかったです。町の向こうに海が見えるのがいいなぁと思いました。サーカス団のワゴンやテントも、サーカスが好きなので、中に入れてゲームとはいえ嬉しかったです。会話画面の絵は細かいところまでこだわりが感じらました。BGMも良かったです。キャラクターもそれぞれ個性的で良かったです。

ミステリーゲームとしては結構楽しめたんですけれど、ただラストがどうも釈然としないんですよね。いくらミントン警部がボーッとしてるからって、黒幕と協力者2人に気が付かないままゲームが終わるなんて変じゃないですかねぇ。それとブルーワーがマーカスの父親はサーカスに殺されたようなものって言ってたけれど、そういう事があったというのはゲーム内では他に語られてないですよね。いきなりラストでああ言われてもなぁ。母親が苦労したというのは聞きましたけど。なんかスッキリしないラストでした。

ブルー・シカゴ・ブルース リバーヒルソフト

ミステリー系のアドベンチャーです。J.B.ハロルドシリーズの1作だそうです。過去のシリーズをプレイしていなくても問題なくプレイ出来ます。ブルー・シカゴ・ブルース・バンドによるジャズが雰囲気出していて良かったです。ジャズのCD買いたい気分になりました。

ストーリーはまぁまぁでした。ミステリーとしてはそれ程難しくはないけれど、行動によってはゲームオーバーになっちゃいます。でもゲームオーバー画面に親切なお言葉が‥。セーブがこまめに出来るのが良かったです。ただいらないコマンドメニューがあったり、メニューの上から順番に質問すると、質問途中でストーリーが進んじゃったりして困りました。

被害者の女子高生アンジーがブロンドロングヘアの美少女で、優等生の様でありつつ実は裏の顔が、というあたり「ツインピークス」ぽかった。アンジーの日記も出てくるし。

J.B.ハロルド刑事のファッション、1993年にあんなかっこうの刑事いないですよね〜、コスプレみたい。せめてあの帽子はなかったほうが‥。出演者の演技がなかなかうまかったです。実力派ハリウッド俳優が出てるそうだから当然か。アンジーやシンディ、ジュリア、ブライスは美形だったし。キャラクターがそれぞれしっかり作られていて良かったです。フェニックスとかリリーとかブライスの秘書とか、ワキのワキまで個性的。ハロルドの声優さんは郷里大輔さんですが、「リグロードサーガ2」でタタラの声も担当されていたので、クールなハロルドが今にも「そうでし」と言いそうな気がしました。

シカゴの街並みや、建物の画像も良かったです。撮影は海外のスタッフのようです。シカゴとハリウッドロケの実写なんだそうです。

ラストはいきなり終わってしまって驚きました。マルチエンディングだそうで、バットとベストのエンディングがあるそうです。最後にロッセンの手紙があったけど、手紙書きそうなキャラじゃなですよね、あの人。

マリア 君たちが生まれた理由 アクセラ

多重人格を扱っているゲームです。ホラーと裏ジャケットに書いてあり、そこに載っていたマリアの絵も不気味で、なんだか恐そうなゲームだな、と思いつつ説明書を見たら、いきなり仮面をつけた女性の写真が載っていてちょっちズッコケました。多重人格を表した写真なんだろうけど変ですよ、これ。撮影する時きっと恥ずかしかったでしょうね。

キャラクターのCGがなんか全体的にぎこちなかったです。神田院長だけは上手く描けてたなと思いましたけど。マリアは髪の描き方が変でした。それなりに美少女風ではありましたが。長谷川京子さんに似ていました。潤は気持ち悪い顔と、変な顔と、カッコ良く見える顔と、色々な顔を持つ男になっちゃってました。桑原先生や二階堂刑事は顔がデコボコしちゃってジャガイモみたい‥。探索シーンでのインタラクティブムービーはなんか古臭くてショボかったです。

ストーリーは良かったです。ゲームとしても楽しめました。選択によってシナリオがかなり変化します。特に失踪したマリアを探す時、警察に頼るか頼らないかの選択で、あらわれる人格に違いがありますし、4話からの選択によってはエンディングに変化があります。ハッピーとバッドの4つのエンディングがあるんですよ。1番良いのは誰も死なないエンディングです。辛い思いをしたマリアにはこのエンディングじゃないとね。犯人が自殺するエンディングでは人格統合したように見えて、マリアに人格を乗っ取られていたように見えるんですけど違うのかなぁ。

BGMも良かったです。2時間サスペンス風の音楽もあったけど、雰囲気にあっていました。連続ドラマ風にしたかったから1話ごとにエンドロールを入れたそうですけれど、正直うっとおしい感じが‥。説明書にでも連続ドラマ風にしたと書いてないと分からないし。初めてエンドロールを見た時はゲームオーバーかとアセりました。エンドロールに流れていたのは、マリアの両親が作曲したオルゴールの曲のようでしたが、「着信アリ」の死の着信メロディーに匹敵する不気味さですね。

キャラクターでは、マリアの人格のうちの一人であるホルスが好きでした。態度の悪いとことか、お子様なとことか好きだったなぁ。「具合が悪いから入院してるんだよ、センセー」とか笑えるセリフも多かったです。ホルスを含めて、マリアに潜む人格には、オシリス神話の登場人物の名前がつけられています。本田がオシリス神話は実話だと電話で言っていましたけれど、あれが実話だったらスゴイですね。

潤はシナリオによっては嘘ついてばっかりの自己中男になったり、優しい先生になったりするんですけれど、嘘をつかない潤が1番でした。でも潤がマリアの担当医でいいのかが疑問でしたけどね。他のキャラでは二階堂刑事とか神父さんが優しそうで結構好きなキャラでした。

潤のPCの画面で壁紙が変えられるんですけれど、変な壁紙が多くて困りました。レインボーサーチも意味不明だったし。レインボー98とかマイケルソフトとか名前がダサイですね。ほんの少し字が違うだけでこうもダサく聞こえるもんなんですねぇ。そういえば「マリア」のラジオドラマがあると書いてあったけれど聞きたかったなぁ。

探偵神宮寺三郎 未完のルポ データイースト

ファミコンで第1作が作られたそうで、そのせいかどうか分からないけれど、5作目のこのゲームも、絵とか内容とかキャラに、どことなくレトロな雰囲気があります。でもそこがいいんですけどね。コマンド選択のゲームというのも懐かしい感じがしました。でもザッピングシステムなので、主人公だけでなく他のキャラクターの視点でゲームをする事が出来るんですが、これは珍しいですよね。そのキャラでしか行かない場所もあるんですよ。他のキャラの心情が分かっておもしろいし。途中つまった時、このシステムがあると他のキャラで先に進める事が出来たので、私的にありがたいシステムでした。

1ヶ所ビルの中での捜査シーンがさっぱり分からなかったんです。阿部、野田、枝って言葉がヒントみたいだったけど‥。

内容はやや淡々としていましたが、でもこのゲームの世界の雰囲気がとても良くて楽しめました。キャラクターも好感の持てる人たちばかり。洋子さんの珈琲がおいしそうでした。

神宮寺が29歳って説明書に書いてあったけど、29にしちゃ老けてますね。助手の女性を洋子君なんて呼ぶ29歳はじめて見ました。

MYST サン電子

このゲームの主人公はプレイヤーです。神秘的で、でもどこか不気味なMYSTの世界はとてもリアルに描かれているし、海や風などの効果音もまたリアル。そのせいか、なんだか実際にMYSTの世界に入り込んじゃったようなバーチャル感があります。ミステリアスなMYST島での謎解きは、まさにシュールリアリスムアドベンチャー。新感覚でした。

でもはじめはさっっぱり分からなくてMYST島でウロウロ。もしかしたら攻略サイトがあるかもと検索したら、MacやWinでもプレイ出来るのもあって結構ありました。その中から、MYSTの世界のように美しいMYST WORLDというサイトにお世話になりました。MYSTのコツが分かってくると、途中からは攻略なしで進められました。というか分からなかった部分も、今思うともっとよく探せば分かったのに、みたいなミスが多かったんですが。

MYST島からリンクしている他の世界は、ライブラリーにあるそれぞれの世界の本を読んでから行くんですけれど、本を読んでからだとどんな所なんだろうと色々想像出来て楽しいです。でも本の中の人々が誰もいなかったのは殺されてしまったって事でしょうか‥。いるかな〜と思って行っても誰もいなかったので、なんか恐かったです。なのでシーンとした世界なんですが、時々突然声がしたり人が出てくるので、結構ビビります。

そういう不気味さを時々流れる美しい響きの音楽がずいぶんやわらげてくれました。あのオープニングなどの音楽は素晴らしい。美しいといえばグラフィックも素晴らしかったです。芝や木々の緑や、海や空の青が美しいMYST島、そこにある不思議なライブラリーや、大理石が美しいプラネタリウム、またMYST島からリンクしている木造りのチャネルウッドや、風変わりなセレーネ、せれぞれの世界にあるゴージャスなシーラスの部屋と、ダークなアクナーの部屋など、あやしく美しいMYSTの世界をリアルに細かい所まで表現していました。家具や小物にまでこだわりが感じられました。

ラストは数パターンあるので一応全て見ました。1回ミスって白いページ持たないで緑の本に入っちゃったんですよ。いろんなとこ調べるのがクセになってて本の画面にさわっちゃいまして。結構恐いですね、あのラスト。でもあのラスト見たら他のラストも見たくなってしまいました。恐いもの見たさでしょうか。赤と青の本のラストは兄弟が本から出れたとたん態度が変わったんでムカッでしたけど、白いページのラストの後の兄弟の運命を思うとなんだか可哀相な気もするような。ところでエンディング後のオマケがみれましたが、ああいうこうやって作ったよ、みたいの見ちゃうと悪いとは思いますがちと盛り下がりますね、特にこういうタイプのゲームだと。

RAMPO セガ

話題になった映画「RAMPO」を元に作られたゲームです。映画のシーンが使われているようですが、ストーリーはオリジナルのものだそうです。乱歩の小説を元にした、どことなく不気味なシナリオです。

謎解きは結構難しい。「いいえ」と答える場合Bボタン押さなきゃいけないんですけれど、押すべき時に押さないと「はい」と答えたことになっちゃうので、それも難しかったです。しかもマルチエンディングなので、ちゃんと推理できていなくても勝手に終わってしまいます。採点が戊から甲まであるんですが、どうしても最高の甲にならないんです。どっか間違えてんのかなぁ。エンディングは3パターンだそうです。

実際に映画に出演された役者さんが出演しています。主役の乱歩を竹中直人さんが演じていますが、押さえた演技が知的で控えめな乱歩をよく表現していました。ああいう演技をしてる竹中さんて素敵ですね。担当編集者はのちの推理作家横溝生史。演じるのは香川照之さん。良い役者さんですが、今回はちょっと騒がしかったかな。下宿のシーンなんて、良かったらほっといてって感じだった‥。そしてこういうミステリーにはやはり美しい女優さんがかかせない、ということで渡辺典子さん、羽田美智子さんが出演していましたが、ミステリアスなお2人に思わず引き込まれてしまいました。舞子ちゃんもませた感じで良かったですよ。

役者さんが出ているけれど、背景などは絵なので、それがちょっち妙な感じがしました。

あやしい雰囲気の作品で、大河原公爵のフィルムなど恐いシーンもあります。ゲームやってたら元になった映画が見たくなってしまいました。

真説・夢見館 セガ

「夢見館の物語」という人気のあるゲームの続編だそうです。まだサターン本体が販売されていた頃に、このゲームをショッピングセンターのゲーム売り場でプレイ出来たので、数分プレイしてみたんですが、あの頃はファミコンしかやった事がなかったもんで、すごいゲームだなぁと感動しました。あれからだいぶたって、中古でソフトを買ってプレイしてみたら、なんだかショボく感じました‥。グラフィックは今見てもかなり美しいんですけれど、内容がイマイチです。アッというまに終了しちゃうので、中古でなく新品を買った人は物足りなかったんじゃないかな。

でも独特のミステリアスで不気味な世界はなかなか良かったです。ところでなんでこの館の住人が蝶になれたのかが分からなかったです。最後までその説明はなかったなぁ。

月花霧幻譚”TORICO” セガ

このゲームも「夢見館の物語」の続編だそうですが、どちらかというとこっちの方がつながりが深いそうです。「夢見館の物語」はプレイした事がないんですが、どのサイトでも高評価なので良いゲームなんでしょうね。

幻想的でとても美しいゲームです。ストーリーといい、グラッフィックといい、音楽といい、ミステリアスな雰囲気漂ってうっとりしちゃいます。霧の街は薄暗くてなんだか不気味。月の街は神秘的でした。中でも光の塔、水の塔が美しかったです。でも月の街には恐ろしい部分も。ゾッとするような仕掛けがありましたし。あの月の街の女の子が、みんなを霧の街に戻せるのはあなただけ、とか言うので、フレッドが街の人々を助け出して連れていかなきゃいけないのかと思っていたんですが、街の人々を助けてもついて来てくれないで、好き勝手に行動しちゃうんでどうしようかと思っていたら、エンディングをむかえてしまいました。でも結局連れ戻さなくても、助けるだけでいいと言うんで、だったらそう言ってくれよと言いたかったです。

キャラクターはアントニーがいいなぁと思いました。謎めいた霧の街にピッタリ。フレッドはフードファイターの白田さんに似てるかも。ラストはちょっと強引な終わり方ではありましたが、全体的には素晴らしいゲームです。ここまで美しいと芸術的。

南方珀堂登場 アトラス

アームチェアディティクティブまたは安楽椅子探偵という、事件現場には行かず資料から推理する、犯罪心理学の教授南方珀堂が主人公です。このゲームでの資料はビデオテープなので、事件についてのテープを見ながら止めたり、巻き戻したりしつつ推理します。はじめはそれがつまらなかったけれど、段々ハマります。

パッケージに「業界初!動く人形が‥」って書いてあったけれど、これってキャラクターが動くって事ですよね。人形劇じゃないですもんね。

CGはかなり古い印象でした。音楽も古臭いです。あと順一君のギャグも。とにかく順一君が寒すぎでした。南方教授や天迷、リリー、翔子はミステリーならではのなかなか良いキャラでした。

七つの秘館 光栄

志茂田景樹さん原作のゲームなのでストーリーがしっかりしていたし、また絵がとてもキレイでした。細かいところまでよく描かれていて、家具などにこだわりが感じられました。七館それぞれに違うおもしろさがあって、次は一体どんな館が、という楽しみがありました。でも、たった一人で大きく不気味な館の中で謎解きするので恐かったですけど。それにしても、この不況にあんなデカイ館が七つもあるってのはねぇ。しかもどの館も住めそうにないし。

悪役がマヌケすぎて迫力なかったです。キャラクターがイマイチでしたが、その分志茂田さんなど有名人が出演していて笑わせてもらいました。

ちなみにこのCD-ROM、クラシックでも流れてきそうな美しいデザインでしたよ。

WanChai Connection セガ

ジャケット写真が古臭く見えたせいか、あんまし期待してなかったけれど、やってみたらこれがおもしろいんですよ。原作・脚本がジェームス三木さんなので、推理物として内容がしっかりしていたと思います。その分難しかったので行き詰るとこも多かったですが。ムービー画面は実際香港でロケしたようでこれも良かったです。

主人公の刑事役のフックンが好感持てたし、珍しく清楚な役の杉本彩さんはとても綺麗。ミステリアスな良い演技でした。本部長の原田さんもナイスキャラでしたし、王さんとトラビスのカップルも笑えて好きでした。

BGMはいかにもレトロなゲーム音楽って感じがするんですが、でもやっぱり推理物ゲームにはこうゆうBGMがあいます。キャラクターやストーリーもどことなく古き良きというか、昔懐かしいというか、そういう雰囲気があるんですが、私はそういうアドベンチャーが好きなんですよ。だからゆっくりと楽しみたいゲームだったんですが、Disc Aが不良品のようでセーブすることが出来なかったんですよ〜。セーブが出来ないんでしょうがないからDisc Aをぶっとーしでやりましたよ。大変でした。で、Disc Bも不良品の可能性もあるんでもうしょうがないからさらにぶっとーしでやりましたよ。すっごい疲れました。でもおもしろかったので終わっちゃった時寂しいものがありましたが。

ジャケット写真の人物だけ写真写りが昭和の写真みたいに見えちゃうので、人物なしでバックの美しい香港の夜景だけにした方がいいような気がしました。

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